2001年夏 北アルプス・穂高岳 (7月25-28日)
北穂高岳(3106m) 涸沢岳(3110m) 奥穂高岳(3190m) 前穂高岳(3090m)
PAGE1上高地−涸沢
PAGE2涸沢
PAGE3涸沢−北穂−涸沢岳
PAGE4穂高山荘
PAGE5奥穂高−紀美子平−前穂
PAGE6重太郎新道−岳沢山荘
PAGE7岳沢−明神−上高地



パノラマ1 パノラマ2 パノラマ3


7月24日 名古屋・名鉄バスセンター(22:30) 名鉄バスにて(往復10,000円)

 バスの客は20人程で1座席を使うことができた。
 途中2箇所でトイレ休憩 釜トンネル前に4時30分到着 5時の開通を待ち合わせ

7月25日 (05:30)上高地(06:00)−(6:45)明神:朝食(7:10)−(8:00)徳沢(8:15)−(9:20)横尾
     横尾(9:50)−(11:05)本谷橋(11:20)−(13:30)涸沢ピュッテ

 5時30分にバスターミナル到着
  当てにしていた店が開いておらず持っていたパンで取り合えず朝食
  登山届と登山保険を出し河童橋へ
  天気よく吊り尾根がよく見える。写真を撮っていざ出発

  予定通り明神に到着 明神館で朝定食を食べる(1200円)
  徳沢に向かう途中、高校生の団体とすれ違う。徳沢でテント泊してきたようだ。
  9時20分に横尾到着 順調だ。ここは昨年槍ヶ岳の帰りに泊まったところだ。
  大勢の登山者が休憩している。

  30分ほど休憩し、横尾大橋を渡っていよいよ涸沢に向かう。体調は順調。
  屏風岩を見ながら約75分で本谷橋に到着。ここも休憩者が多い。
  沢の水はとても冷たく5秒も手を入れると痺れてくる。とても気持ちよい。

  本谷橋を過ぎると本格的なのぼり道となった。
  1歩1歩登る。正面に高い峰が見える。あとで判ったが北穂岳だ。
  大キレットのカールを見ながら進むとやがて涸沢カールがみえてきた。
  雪渓が見えてきた。アイゼンは必要無い。慎重に足を進める。
  正面の”ダケカンバ・ナナカマド”の奥に涸沢ヒュッテの吹流しがみえた。もう少しだ。
  このころになると便意を催してきた。早く小屋に着きたいがなかなか足が進まない。

  やっと小屋に到着。早速トイレに走る。トイレは割りときれいだ。
  宿泊手続きをする。今日は一人布団1枚使えるとのこと。よかった。
  昨日は2人/布団の混雑であったようだ。
  早速テラスで生ビール(800円)を飲む。景色は最高、ビールが美味い!
  これが夢みていた涸沢の景色だ。テント場も涸沢槍も北穂も一望だ。
  横でどこかの年寄りがテレビのインタビューを受けている。
  あとで判ったが北穂山荘の社長・小山さん(82歳)とのこと。
  毎年、この時期、山で遭難した娘さんの友達の供養のため登って花を添えているらしい。

  一通り景色を楽しみ写真を撮ったので涸沢小屋まで出かけることにした。
  涸沢ヒュッテからは近くに見えたが結構えらく30分程かかって到着した。
  小屋は建て直したところか新しい。テラスからは奥穂−(吊り尾根)−前穂がよく見える。
  テラスでアイスクリームを食べていたら横で先ほどの小山さんが涸沢小屋の主人と話していた。
  涸れ沢ピュッテへの戻りは下りなのでよかったが明日またこれを登ると思うとチョット考えてしまう。
  ヒュッテの夕食は唐揚げと餃子だったが、口に合わない。ご飯も今一。
  残している人が随分いた。(多分、たまたま今日はハズレたのだと思うが・・)
  ビデオを見てると小屋にいる”ダンプ”さんが映っている。
  疲れていたので早々に布団に入る。3時にトイレに起き、空を見た。
  雲は無く晴れて星も出てたが今ひとつ透明度が無い。寒くなく気温も高そうだ。

7月26日 涸沢(6:05)−(9:50)北穂(10:30)−(13:20)涸沢岳:昼食(14:30)−(14:50)穂高山荘
  
朝4時30分起床。日の出を見にカメラを持ってテラスに出る。寒くない。
  雲は無く最高だ。よく見るとすでに登っている。北穂への登山道は相当な登りのようだ。
  5時頃日の出。穂高のモルゲンロートが美しい。

  朝食を食べ出発。昨日の涸沢小屋まで順調に到着。調子は良い。
  ここを過ぎるとまず沢沿いに登る。そして花畑に入る。綺麗な花を登ると鎖場だ。
  鎖場を慎重に登ると、北穂の尾根に出る。しばらく登ると奥穂ー北穂の分岐に出る。
  ここを過ぎると小屋は間近だ。山頂直下にでて20m程登ると北穂高山頂に到着。
  登りでは昨日あった小山さんとテレビ局のスタッフと平行して登った。元気な82歳だ。

  山頂で槍ヶ岳方面を見ると残念なことに雲がかかっていて槍先は見えない。
  しかし、大キレットー南岳ー槍ヶ岳山荘まで見ることができた。
  直下の北穂山荘テラスで休憩。大キレットは目の下だ。結構、登山者が歩いていた。
  槍ヶ岳を5時に出たという登山者が北穂小屋に登ってきた。5時間ほどかかったようだ。

  休憩後、先程の分岐まで戻るり、いよいよ穂高山荘目指すコースに入る。
  いきなり岩場の険しい縦走路となる。すごい緊張感だ。
  30分進んだだけで、もう行程の半分歩いた気持ちだ。
  鎖場も連続して続き、目の下は凄い高度感。目がクラクラする。
  休憩できる場所に出るとほっとする。
  涸沢槍は未だかなと縦走していると最後の涸沢岳が目の前にでた。高度差は2-300mはあろうか。
  岩場・鎖場をよじ登ってようやく涸沢岳に到着。精神的に疲れるコースだ。

  ここもあいにくガスがかかり展望はきかない。
  休憩と昼食でしばらく留まるがガスはとれなかった。
  穂高山荘への下り道で雷鳥の親子に出会う。道のすぐ際まできて全然人間を恐れない。
  初めて雷鳥を見た。

  穂高山荘に到着。広いテラスでビールを飲む。
  ここも今日はそんなに混んでなく、布団1枚で寝ることができた。
  夕方までガスは晴れなかったが、切れ目からジャンダルムを見ることができた。
  食事は肉の炒め物で美味しかった。昨日の涸沢ヒュッテを思い出す。
  トイレもきれいで快適だ。昨年の槍ヶ岳山荘のトイレのニオイは酷かった。
  明日の朝食・昼食の弁当を貰って7時過ぎに就寝。

  2時頃トイレに起き、ついでに外にでて空を見る。薄雲があるようで星はあまり見えない。

7月27日 穂高山荘(5:00)−(5:50)奥穂高岳(6:20)−(8:20)紀美子平−(9:30)前穂高岳
    紀美子平(10:40)−(13:00)岳沢ヒュッテ

  朝4時半起床。支度をして外に出る。
  今日も天気はよい。しかし、涸沢岳から雲が流れてきた。少し心配。
  5時、常念からの日の出を撮影。快晴だ。
  そこそこに奥穂高岳への梯子を登り始める。
  少し登ると槍ヶ岳が見えた。ヨシ!

  50分で奥穂高岳山頂に到着。360度の最高の展望だ。
  早速、祠まで上がり写真を撮る。
  槍ヶ岳、北穂高、涸沢岳、西穂高、吊り尾根から前穂高、笠が岳、眼下には涸沢カール。
  上高地は雲海の下で見えない。
  絶景を見ながら朝食を食べる。美味い。

  景色を堪能して吊り尾根に向かう。道はしっかりしているので快適であった。
  紀美子平に着くと大勢の登山者が休息している。
  少し休んだあとザックを置いて前穂に登る。
  前穂の登りは、岩場の急登でキツイ。休み休み50分ほどでやっと山頂に到着した。
  北穂、槍には雲がかかっていたが、切れ目から山頂を眺めることができた。
  山頂はかなり広い。最後の展望なので30分以上楽しんだ。

  紀美子平に降り、重太郎新道を岳沢に下る。
  重太郎新道は思っていたほどキツクなく、快適に歩けた。
  しかし、岳沢ヒュッテが見える頃にになると足がキツクなり1歩1歩となった。
  今日は、岳沢ヒュッテ泊まりなので焦ることはない。

  岳沢ヒュッテに3時前に到着。緑に囲まれた気持ちのよい場所だ。
  上高地が見える。小鳥の声も心地よい。
  ここもそんなに混んでなく8人部屋を6人で寝ることができた。
  トイレには水が流れていた。排泄物は何処に流れていくのだろうか・・・
  食事後やることもないので早々に寝る。

7月28日 岳沢山荘(6:45)−(8:50)上高地・登山口−(9:35)明神池−(12:45)上高地温泉ホテル
    上高地(14:30)−(19:40)名古屋・名鉄バスセンター

  朝5時30分に起床。今日はゆっくりできる。早朝には吊り尾根も見えていたが
  しばらくするとガスが出てきて見えなくなった。今日は山の上はガスがかかっているかも。
  山荘から上高地への下りは森の中になるが快適だった。途中、風穴では冷たい風が吹き出していた。
  予定時間で登山口に到着。そこから明神池に向かう。

  明神池は昨年同様、観光客で混んでいる。昨年見た鴛鴦は見ることができなかった。
  嘉門次小屋で岩魚の塩焼きとビールを飲む。ああ、やっと降りて来たとの実感がわく。
  上高地にお昼に到着、三千尺の2階で昼食後、新穂高温泉ホテルに向かう。

  ホテルの温泉(600円)に飛び込む。ああ、気持ち良い。4日ぶりの風呂だ。
  しっかりとシャンプー、石鹸で汗を流す。バスの時刻もあり30分程で出る。
  そうそう、岳沢山荘の紹介ガイドには風呂があるように書いてあったが実際はなかった。
  駐車場で土産とビール・お茶を買い帰りのバスに乗り込む。
  穂高の優しい風が見送っているようだった。

帰宅後、南岳山荘のHPをみると小山さんが絵を描きに登って来ているとのことであった。
さすが北穂の主というか何とも元気な82歳だろうか。腰の曲がった小柄な人でした。 inserted by FC2 system